私は10代の時に夢を追って地方から上京しました。
絶対に叶えたい夢は東京でしか果たせず、その先に東京から世界へ上りつめたいと考えての上京でした。
もちろんそれがダメだった時のことも考えて2つ目の選択肢も抱えて、夢だけを抱えて転がり込むように上京しました。
最初は何か自分に不都合なことが生じても、不利な環境に追い込まれても「夢と若さ」で弾き返せていましたが、4年、5年経っても一向に芽が出る気配がなく、自分に対する根拠のない自信や、それでいて自分が信じることができていた価値観も崩れかけたことが何度もありました。
そうして上京して夢が叶わないまま10年が経ち、夢と現実の厳しさを知り、また振り出しに戻るかのように東京でくらしています。
上京と夢 諦める境界線
上京当時の私は、若さと夢だけで生きていたような気がします。
お金がなくても平気でしたし、寝ないでアルバイトをすることも、ひとりぼっちの寂しさも夢を叶えるためなら何でも平気と思い、事実そうして誰にでもある上京生活の危機を乗り越えてきました。
誰にでもある上京生活のピンチ
1)金欠
2)挫折
3)孤独
金欠は若さがカバーし、挫折は夢を叶えるためには一度は通らなくてはならない道、孤独は夢への代償と、そのような精神力で乗り越えてきました。
その頃の私にとっては、地方から上京することは夢の通過点であり、上京生活のピンチと夢の境界に立たされた時も「根拠のない自信」と「自分が信じる価値観」で乗り越えることができました。
東京が変えていく価値観
やがて4年~5年が経ち、私は自分が凡才であることに気がつきます。
上京時に抱いていた根拠のない自信は、本当に根拠のないものであることに気づき始めました。
自分の才能を信じて上京した私ですが、東京には私クラスの人はザラに居ました。
そして少しずつ、上京という通過点であるはずの東京から世界に目を向けるという私の価値観が変っていきました。
夢に対する根拠のない自信を支えていた私の価値観を、自分で信じることができなくなり、これまでの上京と夢の境界に自信喪失したまま毎日のように立たされる気分になりました。
それでも時計の針は進んでいきます。
無限だと思っていた上京時の私のノビシロは、どんどん減っていくことも感じながら、そんな焦りにも似た感情のまま月日が流れていきました。
そして上京と夢と現実の境界として、物理的にも「夢が叶わない」ことを受け入れた時、私の上京は終わりを告げと夢を諦めました。
もはや上京していることさえ無意味に思えるほど落胆しました。
夢を諦める境界
自然と夢を諦め落胆してはいるものの、その挫折感を隠したまま続行した東京での暮らしはその後3年以上の月日が経ちました。
上京時のギラギラした気持ちはなく、最近になって肩の荷がおりたような「憑りつかれていた夢」も薄れてきました。
夢の代償として払った上京生活5年という、人生で一番楽しい若かりし時間となりました。
それでも私は、強がりではなく上京して東京で(挫折はしたけど)夢を諦めることに満足をしている面もあります。
きっと何も行動せずに、上京しないまま地方で過ごしていればもっと後悔したはずだったと思うのです。
だから挫折して落ち込んでいますけど、上京したことに関しては後悔はしていません。
そして今、上京者として思う事は・・・
上京して東京を夢の舞台と選んだことを誇りに思ってます
上京して夢が叶わなかったことや挫折感を味わったことは辛いことですが、それは私だけではないですし、もう少し才能や運があれば違う道が拓けていたと思う時もありますが、それも地方いたとしても同じことですので、むしろ上京したことでより多く「夢に賭けれた」と感じています。
なので、私のように10代で上京して夢を叶えたい、夢を掴みたいという方がいれば、舞台を地方から東京に代えて挑戦してもらいたいと思います。
その夢が一生をかけるような大きいものであればあるほど、夢への道の選択肢が多い、可能性が高い、情報と手段が多い東京で果たして欲しいと思います。
東京で夢を叶えるメリット
1)選択肢が多い
2)可能性が高い
3)情報と手段が多い
上記の3つは地方在住のままでは、なかなか直面できないことです。
それらをフルに掴もうとして、尚も掴めなければ「これでダメなんだから」と、言い聞かせるように自分の夢にも諦めがつくと思います。
そして人生の境界
私が上京した目的は夢を叶えるためでしたので、大袈裟にいえば人生をかけた上京でした。
その夢が叶わないと諦めた時点で、挫折という形で上京生活は終わりましたが、それでも人生は続きます。
東京に住んでいようと地方に住んでいようと、夢があろうがなかろうが、私の人生は同じように月日が流れていき、それも私の人生です。
ただただ地方在住者が上京して夢が破れたというだけのことですが、上京した者にはとても大きな区切りとなりますので、それは人生の境界となっています。
上京と夢 諦める境界線(まとめ)
そうして私は、夢と上京の境界として、今まだ人生の区切りをつけて東京生活を続けています。
上京すれば誰にでもある、金欠、挫折、孤独を乗り越えても叶えることができなかった夢ですが、どこに住んでいても同じ私の人生なんだという気持ちの区切りをつけることで、人生の境界として、上京と夢の境界を引くことができています。
今は東京から地方まで数時間で帰省できる交通網です。
これからは夢追い人だった肩の荷をおろして上京と夢の境界を人生の区切りとして、地元に帰らずに東京で暮らしていこうと思います。